エンドポイント endpoint

エンドポイントは「終了点,終点」という意味なので,研究において観察もしくは介入を終了する点という意味になります.臨床研究では介入(治療)効果を判定する最終的な到達指標のことになります.エンドポイントは,しばしばアウトカムと同義に述べられることもあり,混同して用いられていますが,介入による全ての結果がアウトカムであり,介入効果を判定する,または観察を終了するための結果がエンドポイントとなります.したがって,エンドポイントはアウトカムに包括される(狭義のアウトカム)と考えられます.エンドポイントには真のエンドポイントと代用エンドポイントがあります.真のエンドポイントとは,最終的な観察終了点です.
転倒予防を目的として一定期間のバランストレーニングを行った研究の例をあげましょう.バランストレーニングを行って,介入前,6ヵ月間の介入終了時,介入終了から1年後の各時点で下肢の筋力,歩行速度,片脚立位保持時間,重心動揺面積,Timed Up and Go Test,転倒の発生率を測定したとします.これら全ての評価結果はアウトカムです.この研究の目的は転倒予防であるので,真のエンドポイントは介入終了から1年後における転倒の発生率となります.もし,6ヵ月間の介入終了時にバランス能力が向上した者は将来的に転倒予防効果が高いという関連があるのなら,代用エンドポイントとして6ヵ月間の介入終了時のバランス能力を表すと考えられる片脚立位保持時間や重心動揺面積が選ばれます.
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