サンプリング sampling
研究において,選択基準を満たす集団(母集団)の調査は不可能に近いため,その中から標本(sample)を抽出しなければいけません.医学領域でよく使われる抽出方法(sampling)として,無作為抽出法(random sampling)があり,その手順によって,単純無作為抽出法,多段抽出法,層化抽出法などがあります.単純無作為抽出法,多段抽出法は母集団に番号をつけ,乱数などを用いて無作為に抽出する方法で,層化抽出法は,結果に間接的に影響する可能性がある要因ごとに群分けして抽出する方法です.しかし,無作為抽出法は大規模な調査であれば実施可能かもしれませんが,実際の臨床現場においては,自施設の入院患者30名など抽出条件を定めて選択することが多く,実施するには難しい方法です.無作為抽出法に従わない抽出法は,有意選出法(purposive selection)と呼ばれ,想定している母集団に近い小集団を想定して抽出する典型法などがあります.
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