正準相関分析 canonical correlation analysis

 重回帰分析は1つの目的変数に対して,複数の説明変数が影響することを調べる手法です.これに対して,複数の目的変数に対して,複数の説明変数が影響することを調べる手法が正準相関分析です.
 たとえば,体力測定を行い,身長,体重,上肢長,下肢長の変数群(説明変数群)が,握力,背筋力,垂直跳びの変数群(目的変数群)にどのように関係するか知りたいときに,目的変数群と説明変数群の関連を正準相関係数で判断します.この値が大きければ,順次,目的変数群と説明変数群で正準負荷量(構成概念との相関係数)が大きい変数を確認します.仮に,身長,体重の順に正準負荷量が高く,握力,背筋力の順に正準負荷量が高ければ,身長,体重の構成概念(体格)と,握力,背筋力の構成概念(力)の関わり合いが大きいといえます(意味づけは解析者の主観に委ねられます).
EBPT用語集の参考文献はこちらのページ下段に掲載しています。ご参照ください。