1元配置分散分析 one-way analysis of variance(one-way ANOVA)

 3群以上のデータ(対応のないデータ)に対して,平均の差を検定する手法です.これらの群は,疾患別{健常群,患者A群,患者B群,…}とか,介入別{運動療法群,物理療法群,非介入群,…}などの,あるルールに従って分けられています.分散分析では,この疾患別,介入別といったルールを「要因」と呼びます.要因が特に1つある場合を,1元配置分散分析といいます.
 たとえば,健常群,変形性股関節症群,変形性膝関節症群において,膝関節伸展筋力の差を検定するときに用いられます.この群の分け方は疾患別といった1つの要因で分けられるので,1元配置分散分析の適用となります.検定の結果,有意に差が認められた場合,「疾患別の要因で有意に差があった」とか「有意な主効果が認められた」などと記述します.しかし,分散分析では,あくまで3群間全体の要因に差があるかどうかを検定する手法であるため,どの群間に差があるかを検定するためには,この後に多重比較法を行います.
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