大会長挨拶

日本神経理学療法学会は、神経障害に関わる理学療法の発展と、わが国の保健・医療・福祉および国民の健康に寄与することを目的としています。第17回学術大会ではこれまでの連合大会から単独開催としての第16回学術大会の意志を引き継ぎ、さらに一歩先へ歩みを進める大会にしたいと考えております。

神経理学療法領域が主に対象としている疾患は脳卒中や神経筋疾患・脊髄損傷ですが、糖尿病や循環器の問題などを合併していることも多く、実際には対象者の病態や障害像は多岐にわたっています。神経理学療法に携わる者は、急速に進む高齢化とともに更に複雑な病態や障害像を示す対象者に向き合うため、より広い視野と知識が必要となってきています。

今回のテーマは「一歩先へ~One more step forward~」とさせていただきました。このテーマの趣旨は、先にも述べた複雑化する病態、障害像に対して各分科学会の垣根を越えて隣接領域と協力し、知識を共有して知恵を出し合い、時代に即した神経理学療法を提供すべくその発展の一歩としてとらえております。

本学会では、神経理学療法領域と特に内部障害領域の最新の知見を融合し、理学療法学の発展に寄与するものと確信しています。会員の英知を集結し、患者様に貢献できる神経理学療法を追求する機会とすべく、プログラムの熟考を行ってまいります。また、参加者にとって有意義な学術大会とするとともに広く国民の期待に応えることができる情報を発信する場にしたいと考えております。
 

第17回日本神経理学療法学会学術大会
学術大会長 髙村 浩司