大会長挨拶

第5回 日本循環器理学療法学会学術大会 大会長

日本医療大学 保健医療学部

近藤和夫

  2020年9月5日(土)、札幌コンベンションセンターを会場として開催を予定していました第5回 日本心血管理学療法学会学術大会は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、開催を見送らせていただきました。発表の準備ならびに参加を楽しみにされていた方々や関係者のみなさまには、多大なるご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びいたします。

  依然として終息の目処が立たない感染症ですが、開催日を2021年8月28日(土)とし、web開催が決定しました。学術大会は、研究成果を発表したり議論したりする場です。当日は、多くの会員が集い、活発な意見交換ができることを楽しみにしております。

  本大会は「運動処方について考える」をテーマとしています。理学療法は安全かつ効果的に実施されなければならず、そのためには、適切な運動処方が重要です。運動処方の構成要素として、運動の頻度(Frequency)、運動強度(Intensity)、運動の継続時間(Time)、運動の種類(Type)があげられますが、臨床場面では、インターバル・トレーニング、レジスタンス・トレーニングなど状態に応じて様々な運動処方がなされ、神経筋電気刺激などを組み合わされたハイブリッドな理学療法も実施されています。退院後も通院型から在宅運動療法へ、さらに遠隔リハビリテーションと幅広く展開されていくことが今後予想されます。様々な、より効果的なFITTについて、ともに考え本分野の発展に寄与したいと考えております。

  本学会では、心血管理学療法の基本について理解を深めていただくための「教育セミナー」を設けました。初学者からエキスパートまで、心血管理学療法に関わる多くの方々にご参加いただき、活発な討論をしていただきたいと願っております。最後に、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に罹患された皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い回復と収束をむかえられることを祈念いたします。
 

2020年12月吉