症例対照研究 case control study

ある疾患をもつ患者群とそれと比較する対照群に分けて,疾患の特徴や疾患の起こる可能性がある要因にさらされているかどうか,また背景因子の違いなどを比較し,関連を確認するための研究方法です.現在の要因や過去にさかのぼった要因を用いるため,横断研究または後ろ向き研究として分類されます.利点として,時間的・経費的な効率が良く,割り付けの際に症例数の調整ができ,症例数の少ない患者を対象とする研究で有利であることなどがあげられます.欠点としては,選択バイアスや情報バイアスの影響[→バイアスを参照]が入りやすいことなどがあげられます.
たとえば,変形性膝関節症の患者群と,性別や年齢を患者群と同じにした健常者の群(対照群)に分けて,転倒歴や歩行速度を比較するなどが考えられます.
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