検者間信頼性 inter-rater reliability

 複数の検者によって検査・測定されたデータの信頼性(精度,再現性)を意味します.つまり,複数の検者が検査・測定を行ったときに値がどれくらい一致するか,検者どうしの一貫性およびバラツキを表す指標になります.
 たとえば,検者A,B,Cの3人が患者6人を対象として,膝伸展筋力を1回ずつ測定したときの検者3人の一貫性が検者間信頼性です.また,検者A,B,Cの3人が患者6人を対象として,膝伸展筋力を5回ずつ測定し,その5回測定の平均を用いて検者3人の一貫性を求める場合も検者間信頼性となります.
 検者間信頼性を求める手法として,データの型[→データの尺度を参照]が比率尺度や間隔尺度で測られた場合には級内相関係数(ICC)のCase2(たとえばICC(2,1)など)およびCase3(ICC(3,1)など)が用いられ,名義尺度や順序尺度で測られた場合にはカッパ係数(κ係数)が用いられます.
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