因果関係 causation
原因と結果の関係があることを因果関係といいます.因果関係を意味する英語表記は,causal association,causal relation,causal nexus,causal connection,causal sequence,causal dependence,cause-effect relationshipなど,さまざま存在しています.
因果関係を判定する条件として,米国公衆衛生局長諮問委員会の5基準(1964)が提唱されています.
1.Consistency(一致性):異なる地域・時代・状況でも同一のことが起こる
2.Strength(強固性):原因と結果の関連が強い
3.Specificity(特異性):原因と結果の間に特定の対応関係がある(原因が変われば結果も変わる)
4.Temporality(時間性):原因が結果よりも時間的に先行する
5.Coherence(整合性):既知の知識体系と矛盾しない
これら5基準に,さらに以下の4条件を加えたBradford Hillの判定基準(1965)もあります.
6.Biological gradient(生物学的用量反応勾配):定量的な反応が起こる(量-反応関係)
7.Plausibility(尤もらしさ):生物学的に矛盾なく説明できる
8.Experiment(実験的証拠):関連を支持する実験的研究が存在する
9.Analogy(類似性):既存の類似した関連により裏付けられる
以上の条件は必ずしもすべて満たす必要はありませんが,合致する条件が多くなるほど因果関係の確実性が高くなります.
回帰分析,重回帰分析,ロジスティック回帰分析といった統計解析では,説明変数(独立変数)を原因,目的変数(従属変数)を結果とみなした因果関係を仮定しています.類似した手法に相関がありますが,相関は因果関係を仮定せずに変数間の関連度を表すものです.
注意を要するのは,回帰分析や重回帰分析,ロジスティック回帰分析を行って有意な結果を得たからといって,必ずしも実際に因果関係が成立しているわけではないという点です.有意な結果が得られた場合は,上述した5ないし9基準のStrength(強固性)を支持する形にはなりますが,他の基準について矛盾しないかどうか,といった確認も重要となります.また,原因と結果の関係が逆転するとか,交絡因子が存在する可能性もありますので,因果関係の解釈は十分慎重に行う必要があります.
因果関係を判定する条件として,米国公衆衛生局長諮問委員会の5基準(1964)が提唱されています.
1.Consistency(一致性):異なる地域・時代・状況でも同一のことが起こる
2.Strength(強固性):原因と結果の関連が強い
3.Specificity(特異性):原因と結果の間に特定の対応関係がある(原因が変われば結果も変わる)
4.Temporality(時間性):原因が結果よりも時間的に先行する
5.Coherence(整合性):既知の知識体系と矛盾しない
これら5基準に,さらに以下の4条件を加えたBradford Hillの判定基準(1965)もあります.
6.Biological gradient(生物学的用量反応勾配):定量的な反応が起こる(量-反応関係)
7.Plausibility(尤もらしさ):生物学的に矛盾なく説明できる
8.Experiment(実験的証拠):関連を支持する実験的研究が存在する
9.Analogy(類似性):既存の類似した関連により裏付けられる
以上の条件は必ずしもすべて満たす必要はありませんが,合致する条件が多くなるほど因果関係の確実性が高くなります.
回帰分析,重回帰分析,ロジスティック回帰分析といった統計解析では,説明変数(独立変数)を原因,目的変数(従属変数)を結果とみなした因果関係を仮定しています.類似した手法に相関がありますが,相関は因果関係を仮定せずに変数間の関連度を表すものです.
注意を要するのは,回帰分析や重回帰分析,ロジスティック回帰分析を行って有意な結果を得たからといって,必ずしも実際に因果関係が成立しているわけではないという点です.有意な結果が得られた場合は,上述した5ないし9基準のStrength(強固性)を支持する形にはなりますが,他の基準について矛盾しないかどうか,といった確認も重要となります.また,原因と結果の関係が逆転するとか,交絡因子が存在する可能性もありますので,因果関係の解釈は十分慎重に行う必要があります.
- EBPT用語集の参考文献はこちらのページ下段に掲載しています。ご参照ください。