スポーツ理学療法
スポーツ理学療法に関する情報
日本スポーツ理学療法学会では、下記6つのスポーツ理学療法に関する情報を展開しております。
詳細につきましては、リンク先のホームページをご参照ください。
●国際スポーツ理学療法連盟
●理学療法士及び作業療法士法
●厚生労働省の職業情報提供サイト
●スポーツ庁
●日本理学療法士協会理学療法モデルコアカリキュラム
●スポーツ分野での理学療法士認定制度
●国際スポーツ理学療法連盟1)
スポーツ理学療法は、2000年に国際スポーツ理学療法連盟が設立されて以来、さらに推進され発展してきた世界理学療法連盟公認のspecialty groupである。欧州連合が資金提供した「すべての人のためのスポーツ理学療法」プロジェクトでは、スポーツ理学療法の専門家に求められる能力と基準が開発された。コンピテンシーステートメントは、効果的なプロフェッショナルとしての行動を記録し、この特定の状況下での実践のための特定の知識、スキル、態度を統合している。これらのコンピテンシーは、政策開発の基礎となり、品質保証活動を可能にし、個人の専門能力開発を促進する。スポーツ理学療法の「11のコンピテンシー(下記)」が開発され、修士レベルでの教育システムがデザインされている。
- 外傷・障害予防
- 急性期介入
- リハビリテーション
- パフォーマンス向上
- 安全で活動的なライフスタイルの推進
- 生涯学習
- プロ意識とマネジメント
- 研究への参加
- ベストプラクティスの普及
- 革新性のある実践の拡大
- フェアプレーとアンチ・ドーピングの推進
1) https://ifspt.org/ja/
●理学療法士及び作業療法士法2)
「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。「理学療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者をいう。
2) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80038000
●厚生労働省の職業情報提供サイト3)
「理学療法士(Physical Therapist, PT)」は身体に障害がある人等の身体運動機能の回復や維持・向上を図り自立した日常生活が送れるよう、医師の指示の下、運動の指導や物理療法を行う医療技術者である。理学療法は、脳性マヒ、事故や病気による障害、脳卒中後遺症や老化による障害など、幼年期から老年期にわたるさまざまな障害を対象にしている。理学療法士は、医師から依頼された理学療法の内容を点検し、注意する点や行ってはいけない動作を考えたうえで、患者の筋力などを検査する。その結果をもとに患者の障害の状況を評価し、他の診療部門からの情報も加えて理学療法の目標を立て、そのための具体的方法・手順などのプログラムを作成する。理学療法の中心は運動療法である。理学療法士は身体機能回復のための関節可動域練習、筋力増強練習、神経筋促通運動、歩行動作などの日常生活動作練習を通じて、自立した生活ができるように指導する。温熱を利用したり、電気刺激や超音波などの物理療法を行うこともある。患者それぞれの状態にあわせて最適な運動・訓練を行い、身体運動機能の回復を援助して自立を促すのが、理学療法士の役割である。また、障害のある人だけではなく、予防やスポーツのパフォーマンス向上など、健康な人に対しても理学療法士の仕事が広がっている。
3) https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/167
●スポーツ庁4)
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会での理学療法士の活動を受けて、第3期スポーツ基本計画(P 20)において以下のように記している。
「東京大会では選手村にポリクリニック及びフィットネスセンターを一体的に設置し、医師、歯科医師、看護師はもとより理学療法士等のコメディカルスタッフも含めたスポーツ医・科学の素養を持つ多様な職種を配置して、これらの専門性を最大限に活用して、世界最先端の取組に並ぶ切れ目のない連携の下で選手のサポートを行っており、選手や大会関係者から高い評価を得ている。こうしたサポートが受けられる環境は、大規模国際競技大 会の場面に限らずアスリートが競技や練習に取り組む際に恒常的に必要なものであることを踏まえ、これら多様な職種が連携してアスリートのサポートを行う体制の整備に取り組 む。そして、こうした取組を人々の日常的なスポーツの場面にも展開し、国民の健康増進に寄与していく。」
4) https://www.mext.go.jp/sports/content/000021299_20220316_3.pdf
●日本理学療法士協会理学療法モデルコアカリキュラム5)
E-7) 地域理学療法学の中で「スポーツ活動支援における理学療法」が明記され、下記の学修目標が定められている。
① スポーツ理学療法の概要と考え方について説明できる
② スポーツ活動支援における理学療法士の役割について説明できる
③ スポーツ活動支援における理学療法について説明できる
④ 障がい者スポーツ支援の概要と考え方について説明できる
⑤ 障がい者スポーツ支援における理学療法士の役割について説明できる
5) https://www.japanpt.or.jp/assets/pdf/activity/books/modelcorecurriculum_2019.pdf
●スポーツ分野での理学療法士認定制度
国内では日本理学療法士協会による「専門理学療法士(スポーツ理学療法)」と「認定理学療法士(スポーツ理学療法)」がある6)。これらは、前期研修および後期研修を修了し登録理学療法士となった後に取得できる資格であり、より専門性の高い臨床技能を有する「スペシャリスト」として位置づけられている。国際的な資格制度としては、国際スポーツ理学療法連盟によるRegistered International Sports Physical Therapist(国際認定スポーツ理学療法士)がある7)。
6) https://www.japanpt.or.jp/pt/lifelonglearning/new/certif-specialized/
7) https://ifspt.org/rispt/registered-international-sports-physical-therapists/