2019.08.01

理事長 挨拶

 今年度、本学会は役員改選期を迎え、先日の選挙ならびに総会後の理事会を経て、引き続き理事長を務めることになりました。会員皆様のこれまでのご協力のお蔭で、組織運営も安定化してきましたこと、心よりお礼申し上げます。私としては最後の期となりますので、今後の基礎理学療法学の発展の礎をしっかりと築いてまいりたいと決意しているところでございます。
 さて、本学会の源流を遡りますと、二つの学術団体に辿り着きます。一つ目の源流は、1996年に河上敬介先生が代表世話人となり発足した『理学療法の医学的基礎研究会』で、後に日本基礎理学療法学会(JPTF)と改名し、2011年には日本学術会議協力学術研究団体に登録されました。もう一つの源流は、日本理学療法士協会専門領域研究部会に初代部会長 藤原孝之先生のもとで組織された『理学療法基礎系研究部会』で、後に日本基礎理学療法学会(JSPTF)と改名しました。この志と名称を一にする二つの学術団体が統合する形で生まれたのが、現在の一般社団法人日本基礎理学療法学会(JPTF)になります。
 理学療法の職域は福祉や健康増進などへ拡大していますが、医療という職域がある以上、医学的基礎に基づいたエビデンスが不可欠なことは変わらないと考えます。一般に医療技術は、沢山の培養細胞・動物を用いた検証実験が行われ、それらの一部にヒトへの臨床試験が許され、ランダム化比較試験を行いながら臨床に用いられています。しかし、理学療法では培養細胞・動物による検証やその結果としての情報がまだまだ少ない状況です。また、器官系で大別された個々の疾患別理学療法における基礎的な理論体系の構築は進みつつありますが、理学療法対象者に多い複数器官系にまたがる病態に対する理学療法の総合的な応答を検証する学問体系が整っているとは言い難い状況です。そこで本学会は、7つの研究領域において研究成果を統合するとともに、新たな基盤的学問体系を創造し、その成果を広く発信すること。さらには、理学療法の科学的検証を通して、広く世界の人々の健康と幸福に貢献することを使命として学術活動を継続することを目的としています。
 今後とも、会員の皆様と共に基礎理学療法学の構築に努めたいと考えておりますので、ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。
 

2026年6月
一般社団法人日本基礎理学療法学会
理事長 藤澤 宏幸

一般社団法人日本基礎理学療法学会<br>理事長 藤澤 宏幸

一般社団法人日本基礎理学療法学会
理事長 藤澤 宏幸