2023.01.10

第9回日本小児理学療法学会学術大会報告

参加者数: 913名

内訳 事前参加登録数:会員 895名
           非会員 4名
           他職種(医師、作業療法士等)5名
           学生 5名
           当事者 4名

本学術大会での演題審査結果

演題数: 97演題(表彰候補演題 13題・口述 17題・ポスター 67演題)
採択率: 98%(演題登録数 99題、採択数 97題、不採択数 1題、査読後取り下げ1題)
 
優秀賞
演題名:『発達性協調運動障害を有する児における行為-結果の規則性の知覚感度』
受賞者: 信迫 悟志(畿央大学)

奨励賞
演題名:『小児リハビリテーションでの目標設定における共同意思決定の現状と目標設定』
受賞者: 楠本 泰士(福島県立医科大学)
演題名:『歩行可能な成人脳性麻痺者の身体活動量は歩行能力およびバランス能力と関連する』
受賞者: 佐藤 優衣(札幌医科大学大学院)

学術大会長賞
演題名:『運動発達過程における四つ這い移動の経験が学童期の運動能力に及ぼす影響』
受賞者: 上芝 香穂(埼玉医科大学総合医療センター)
 
その他
DIYアイテム集:5件 6作品
 ・『トイレできたよ』 愛媛訪問看護リハビリステーション 松本新平
 ・『野菜ペグ』    竹田総合病院 菊池沙織
 ・『角度調節付き継手カバー』 小田原市立病院 佐藤隆一
 ・『感覚平均台』『バランス迷路』 株式会社 Ecold ザイダーン・ハーラー
 ・『ゆびぴたキャッチ』 東京家政大学 神田奈南 
 

日本小児理学療法学会

 

学術大会お礼のご挨拶
 
 第9回日本小児理学療法学会学術大会は、11月5日より事前視聴を開始しポスター演題の質疑を開始致しました。学術大会当日の11月12・13日にライブ配信を、14~23日までオンデマンド配信(見逃し配信)を行いました。準備委員会立ち上げ当初は対面とオンラインによるハイブリッドを企画しておりましたが、刻々と変わる新型コロナ感染の状況により、第8回に引き続きオンラインによるライブ・オンデマンド配信に切り替えて開催いたしました。参加数は 名と各地から視聴による参加をいただきました。今回初めての取り組みとして、障がい児の母でもある衆議院議員の野田聖子様をお招きして、当事者としての声も届けていただきました。また、初の海外講師招聘としてIOPTP会長のSherry York先生から講演をいただきました。講演には、この時代ならではAI翻訳を活用し、参加者からの質疑には国際委員に協力をいただき先生と繋いでいただきました。
 今回のテーマ「今、小児理学療法に問われるもの ~我々は何をすべきか~」としました。特別講演、シンポジウム、教育セミナー、臨床セミナー、演題発表そしてDIYアイテムでは日々お子に工夫されているアイテムを紹介し、臨床に生かすヒントになればと思い企画いたしました。それぞれの立場での課題や今後に向けた方向性が少しでも見いだせたならば、それは次の世代に活きていくのでないかと思います。理学療法の60年という歴史の中で、成し得なかったこともあるでしょう。しかし、これまでの先人達の礎があるからこそ現在があり、そして未来へとつながっていきます。今を真摯に受け止め、そして次に受け継いでいくべきものや変えなければいけないもの、それらは、今回参加いただいた皆様とともに再確認する機会になったのならば幸いに存じます。
 本学術大会は、本来2020年に第7回日本小児理学療法学会として開催されるものでした。学術大会の準備を進める中で新型コロナ感染症の感染拡大を鑑みて、開催を断念致しました。その後再度第9回を開催することとなり、長期間にわたり理事の皆さま及び日本理学療法学会連合支援係の皆様には多くのご指導をいただきました。また、このような状況下でありながらもご講演いただきました講師、座長の皆様、発表いただいた皆様、参加者の皆様、協賛企業の皆様、そして長期間にわたりともに開催準備に携わっていただいた準備委員の皆様に、あらためて心より深く御礼申し上げます。
 日本小児理学療法学会では、次年度は節目の10年です。今後の小児理学療法の発展に向け、未来ある子どもの生活のために共に歩み続けていけることを祈念し、お礼のご挨拶とさせていただきます。
 皆様の益々のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
  
 
 
                         令和5年1月7日
                         第9回日本小児理学療法学会学術大会
                         学術大会長 中林 美代子
                         副学術大会長 辻 清張
                         準備委員長 剱物 充