9人の乳児(男児6名、女児3名)を対象とした。すべての乳児は、満期産児であり、出生時合併症や発達遅延はなかった。さらに、生後6、9、12ヵ月時に発達検査(ベイリー発達検査)を行い、対象児の発達が正常範囲内であることを確認した。連続して3ステップできた時に歩行開始年齢とし、毎月計測した。グループ間比較のために5名の若年成人を比較対照とした。乳児はtouchすることなく検査台上に立位姿勢を保持し、実験者が被検児前に座り乳児の注意を誘導した。Light touch時には、乳児に手で右側にあるbarに軽く触れさせた。乳児がtouchする装置は、長さ45.7cmのPVC管を上半分に縦断した直径4.4cmの凸面状のbarであった。Touch barは、乳児の腸骨稜の高さに配置され、乳児はその凸面を触れることはできたが、つかむことはできなかった。計測には床反力計(Kistler)を用いて左右・前後方向の足圧中心軌跡を算出した。また、Logitech 6次元位置追跡システム(VR Depo)を使用して上半身の3次元解析と質量中心を算出した。実験環境として、約2.1×5.1m2の検査室内を黒いカーテンで囲い、注意をそらすものを排除した。実験環境や実験検査者に順化したのち、乳児に縦10cm×横20cm×高さ11cmの台に靴を脱いで乗り静止立位を保持させた。そして、touchの装置の高さを調整し、位置追跡システムを設置した。