目次(分野別)

《その他》

  • 筋シナジーを変化させることで正常歩行を制御できるか?

    【論文の概要】【解説】 中枢神経システムは、脊髄インターニューロンにある筋シナジーシステムを用いて、多くの筋活動の選択肢を単純化していると考えられている1)。いくつかの筋活動の組み合わせが1つの筋シナジーとして機能し、複数の筋シナジー活動が重な…

  • 生活習慣と認知症発症の遺伝的リスクとの関連

    【論文の概要】【解説】 健康的な生活習慣や遺伝的リスクが認知症発症に関連することは、以前から報告されていた。しかし、これらの相互関係をビックデータにより、検証された研究はなかった。そこで、この研究ではUK Biobankのビックデータで、健康的な生活習…

  • 介助者を含めたassistive technology(AT)の介入効果:無作為化対照試験

    【論文の概要】【解説】 本論文は、Mortenson WB、Dermers Lらの研究グループによる福祉機器を使用した介入効果についてのRCT研究であり、これまでシステマティックレビュー1)、使用者である要介護者と介入の効果2)、介助者の負担感についての評価尺度の開発3)…

  • 脳卒中後患者におけるリズムの知覚産生能力と歩行の関係

    【論文の概要】【解説】 音楽を聴いた際に自然とビートにタップを合わせてしまうように、音楽への自然な運動の同期は、リズムに関与するプロセスが脳の運動領域に存在するためであると考えられている1)。ニューロイメージングの研究では、リズムを聴いただけで…

  • 腰痛を有する高齢者における早期の画像検査と臨床的予後の関連

    【論文の概要】【解説】 腰痛を有する患者に対してどのタイミングで画像検査を行うべきかということは、賛否両論を呼ぶ問題である。多くの臨床ガイドラインにおいて、高齢者の腰痛に対して早期の画像検査を行うことが推奨されているが1-3)、これは明確なエビデ…

  • 成人脳性麻痺の機能的能力 ―下肢筋力の重要性―

    【論文の概要】【解説】 近年の脳性麻痺に関する報告では、筋力低下と筋の状態変化が、痙性の増悪よりも歩行機能の障害や粗大運動の手段に関係していることが示唆されている1-3)。また、等尺性の下肢筋力と移動能力は定型発達児では関連はないが、脳性麻痺児で…

  • 応用歩行条件下における歩行戦略の年齢による違いについて

    【論文の概要】背景、緒言 下肢と体幹との同時コントロールは応用歩行が求められる環境では重要視されている。特に歩行中における左右方向のコントロールは転倒リスクにも直結すると考えられている。そのため応用歩行中の左右方向のコントロール能力が高齢者の…

  • 腎臓病と転倒:公表されたエビデンスのレビュー

    【論文の概要】背景、緒言  転倒の発生原因は複雑で、転倒の危険因子を同定することは転倒予防のために不可欠である。心血管疾患や神経疾患は転倒の重大な危険因子であるが、慢性腎不全(CKD)もまた、転倒の本質的な危険因子である。しかしながら、腎臓病と転…

  • 長時間の座位が微小血管と大血管の反応に及ぼす性差の影響

    【論文の概要】背景、緒言 日常の座位時間の増加は心血管リスクの増大と関係がある。また、女性は男性よりも日常生活における座位時間が長いと報告されている。近年の報告では長時間の座位保持が下肢の微小血管と大血管の血管拡張機能を減少させるといわれてい…

  • 脳性麻痺歩行中における筋シナジーと神経筋制御の複雑性

    【論文の概要】背景 脳性麻痺者は出生前後の脳損傷によって運動が障害される。神経筋の制御がどのように行われているか理解することで、脳性麻痺の病的な運動を識別できるようになる。目的 本研究の目的は、(1)健常者が示したシナジーと脳性麻痺者のシナジー…

  • 小児の複合性局所疼痛症候群における恐怖と報酬の回路の変化

    【論文の概要】背景 慢性疼痛において、情動に関与する扁桃体や海馬、側坐核、島皮質、前帯状回、前頭前野などの多くの脳領域に機能的および形態学的変化が起こることが示されている。そしてこれらの変化は、痛み関連恐怖心(pain-related fear: PRF)と表現さ…

  • 運動は、年取ったマウスの学習効果と海馬の神経新生を促進する

    【論文の概要】背景・目的 老化(Aging)は、脳の海馬にさまざまな機能的な変化をもたらす。老化によって記憶力の低迷があげられ、これまでの研究から高齢者の脳では、海馬の委縮やシナプス結合部の衰退、可塑性の低下などが言われている。運動は、これらの老…

  • 身体自己意識の空間的視点

    【論文の概要】背景 日常生活では、身体と自己意識は空間の一つの位置に統一されている。身体は常にあり、知覚の分離した対象ではないため、身体自己意識はどの感覚機能が手がかりになっているのかについて、経験に基づく研究では証明が難しい。しかし、体外離…

  • 腰椎椎間板変性とBMIにおける過体重および肥満との関連について

    【論文の概要】背景腰痛は社会経済的負担が高く、健康管理も困難とする。動作を困難にし、QOLを下げ、働く能力を奪い、精神的苦痛を与え、健康管理費用を増加させることが報告されている。腰痛の原因のひとつに椎間板変性があり、MRIで確認することが可能である…

  • 裸足歩行は変形性膝関節症者の下肢関節の負担を軽減する

    【論文の概要】背景変形性関節症(以下、OA)は生体力学的な異常により発症する場合が多い。特に膝OAでは、異常な関節負担が症状の発生や進行のリスクになることが報告されており、歩行中の膝関節負担を軽減する戦略に関心が集まっている。膝の負担を示す一般的…

  • 膝陳旧性脳卒中症例の運動機能障害と身体活動,歩行の関連

    【論文の概要】背景歩行は日常生活に重要である。しかし脳卒中発症により歩行能力は低下し,6か月を経過すると筋力も低下する。脳卒中発症後の身体活動レベルの研究はわずかであり,しかも高齢者を対象としたものである。近年の脳卒中の研究により日常活動レベ…

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