理学療法の臨床に役立つ学術情報を日本語で読む。
【論文の概要】背景 脳卒中患者は固有感覚や筋力、運動制御、関節可動域、感覚、筋緊張、バランスなど様々な障害を呈す。歩行は、脳卒中患者の多数で可能となるが、正常の状態に戻ることは非常に稀である。歩行能力は患者が元の活動レベルに戻れるかどうかを左…
【論文の概要】背景 脳性麻痺患者における下肢の選択的な運動コントロールの評価は、機能的な能力を予測する因子として支持されているにも関わらず、ほとんど関心をもたれてこなかった。脳性麻痺患者における足関節の運動コントロールに関する研究は行われてい…
【論文の概要】背景 脳血管障害患者では,座位バランスや体幹の選択的な活動が障害され、体幹の筋力やパフォーマンスも有意に低下することが示されている。最近の縦断的研究では、脳血管障害後の体幹機能障害とバランス、歩行能力的指標との間の明確な関連が示…
【論文の概要】背景 運動学習は脳卒中後の回復の重要な要素であるため、運動スキル学習の強化はニューロリハビリテーションにおいて、極めて重要な課題である。経頭蓋直流電気刺激(tDCS)は運動学習を改善させる見込みがあるアプローチである。 本研究の目的…
【論文の概要】背景 アスリートなどのパフォーマンス維持のために筋疲労の速やかな回復を図ることは重要である。筋疲労回復のための手段としては、ストレッチングやマッサージ、低負荷の運動などにより疲労が生じた筋の血流量を積極的に増加させることで乳酸な…
【論文の概要】 高齢者の転倒の多くは、後方への動揺、椅子に座るための方向転換や後方ステップといったような後方への動きが要求されるような運動の移行期に起こる。これらの転倒は、後方動揺に対するステップ反応の低下と後方歩行の困難さと関連しているかも…
【論文の概要】背景と目的 変形性関節症患者の増加に伴い、人工関節全置換術を受けるまでに待機期間を要するなど、整形外科的サービスに関するさまざまな問題が生じている。このような問題を改善するため、慢性疾患の管理を支援する拡張的な役割を担う保健・健…
【論文の概要】背景 キネシオテープ(以下、KT)はスポーツ障害の予防や障害を持つスポーツ選手のリハビリテーション、スポーツパフォーマンスの向上のために一般的に使用されている伸縮性テープのひとつである。KTとその貼付方法は1973年に加瀬によって初めて紹…
【論文の概要】背景 歩行障害のある脳卒中患者に対して、麻痺側前遊脚期(pre-swing)に、機能的電気刺激装置(FES)による足底屈筋への刺激と、遊脚期に足背屈筋に刺激を行うことで、遊脚期の膝屈曲増加やtoe-off時の前方推進力増加に効果があるとされる。ま…
【論文の概要】背景 6分間歩行テスト(6MWT)は、呼吸循環器系分野において臨床および研究で広く用いられ、確立された評価方法として知られている。いくつかの先行研究において、歩行速度と下肢筋力において有意な関連性があるとを報告しているが、下肢筋力と6…
【論文の概要】背景 扁平足は足部の内側アーチが地面に接触するような状態で、どの年齢層でも起こり得る変形であるが、最も頻繁にみられるのは小児期である。小児の扁平足にはflexible flatfootとrigid flatfootがあり、前者は非荷重時のアーチは正常であるが…
【論文の概要】背景 スタチン系薬剤は、脂質異常症や心血管疾患の治療に対して、一般的に用いられている。スタチン系薬剤が用いられるようになってから死亡率が減少したことからも、健康増進の一方法として推奨されている。健常者および心血管疾患を有しない患…
【論文の概要】背景 歩行可能な神経筋疾患(NMD)患児の持久力評価には6分間歩行テスト(6MWT)がよく用いられている。しかし、歩行能力を喪失したまたは喪失間近の患児の持久力を評価する適切なテスト法はない。目的 本研究では、近い将来に歩行能力を失うこ…
【論文の概要】背景 脳性麻痺は関節と筋の間に多様な相互関係がある複雑な症候群である。移動パターンの異常はモーションキャプチャー技術を使用することで測定可能である。しかしどの異常が主要なもので、どれが二次的なものか、直接的に決定することはできな…
【論文の概要】背景 機能的パフォーマンステストは下肢機能を評価するために用いられる動的なテストのことである。このようなテストは、関節の損傷によって影響を受けると予測される筋力や神経筋協調性、関節の安定性のような多くの要素を含んでいるため下肢の…
【論文の概要】背景 多発性硬化症(以下MS)の疲労は、MS評議会のガイドラインによると「身体的あるいは精神的なエネルギーの主観的な不足であり、個人や介護者の通常または行いたい活動を阻害することで知覚される」と定義されている。研究者によるが約8割ない…
【論文の概要】背景 経皮的電気神経刺激(Transcutaneou Electrical Nerve Stimulation:以下、TENS)は、痛みに対する物理療法として確立されており、これまで長年にわたり利用され、多くの先行研究があるにも関わらず、TENSの様々な刺激パラメータに関する議…
【論文の概要】背景 脳卒中後に痙縮を有する患者は39%と高いことが報告されている。脳卒中患者の足関節の痙縮は、足関節底屈筋が歩行中の1歩において積極的な機械的仕事の50%程度寄与しているということからも主要な関心事となっている。足関節背屈の減少は歩…
【論文の概要】背景と目的 大腿骨近位部骨折の主となる目標は、受傷前の身体機能レベルへ回復することであるが、ほとんどの者は受傷前のレベルまで回復することは難しい。運動療法はこのような骨折による悪影響を軽減するために最も有効な戦略の1つである。 …
【論文の概要】背景 機能性ディスペプシア(FD)と過敏性腸症候群(IBS)に代表される機能性消化管障害(FGID)は、日頃の臨床においてしばしば遭遇する。これまでの研究により、一般住民におけるFDの有病率は、7.9~40%と国による違いがあることが判っている…
【論文の概要】緒言 脳卒中患者は非対称性の姿勢をとり、様々な原因で歩行困難をしいられている。筋力不足や荷重不均衡、感覚障害、痙性などである。そこで、適切な姿勢制御とバランスが脳卒中患者の移動能力改善に重要である。そのため、バランストレーニング…
【論文の概要】背景 アクティブ・ビデオ・ゲーム(以下、AVG)は従来の手で操作するゲームとは違い、腕を振り回したり足を踏み出したりといったような身体の動きを必要とする。歩行可能な脳性麻痺児は、一般的な発達段階の子どもよりも身体的活動が低く、肥満…