福祉機器を使用している介助者に対し介護負担の度合いを評価するCATOM(Caregiver Assistive Technology Outcome Measure)評価表の開発経緯、その妥当性と再現性の検討結果を報告した。評価項目は、本研究グループの質的研究法によるフレームワーク、介護負担についての12の先行研究の評価表、要介護者と介助者のインタビュー内容などを検討し必要な評価項目を決定し、CATOMとマニュアル訂正版は臨床家によるレビューにより検討された。この過程により作成された評価表によりスクリーニングを実施し評価項目が検討され、3つの部分よりなる評価項目の質問内容が作成された。得られた所見に基づいて修正版を作成し、測定は福祉機器使用者の介助者(44名)の介護技術の影響を検討する介入研究の予備研究として行われた。これらのうち13名に6週後の再テストが実施でき、数量的に妥当性と再現性が検討された。ADLの各動作別、および全体の測定結果についての6週間後のテスト、リテストの級内相関係数はそれぞれICC0.88(95%CI 0.64-0.96)、0.86(95%CI 0.60-0.95)であった。CATOMは、外的および内容妥当性も良好で数量的評価が可能となる評価方法である。