予備実験において,1回反復してハーフスクワットが行える最大の抵抗量を決定した。運動課題は最大カウンタームーブメントジャンプとし,連続3回を1セットとして計2セット行い,そのときの実際の運動遂行時間を実験者が計測し,平均運動遂行時間を算出して基準値とした。運動イメージセッションでは,疲労前と疲労直後において,運動課題と同じ動作の視覚イメージと運動感覚イメージをそれぞれ3セット行った。対象者が運動イメージを開始した時とイメージ終了時にタイマーのボタンを押し,イメージ想起時間を計測した。また,彼らがイメージを正しい形で行えているかどうかを確かめるため,各運動イメージの各セット後にイメージの性質と,疲労下でイメージを行うときの運動イメージの困難さについて記述させるとともに,4点尺度のイメージスコアにて評価した(1=容易にイメージできる~4=イメージするのが難しい)。疲労プロトコールとしては,1回反復してハーフスクワットが行える最大の抵抗量の70%の負荷を用いた。自律神経反応の指標として皮膚抵抗と心拍数を計測した。皮膚抵抗は非利き手の第2,3指の指節から記録し,指標としてはOPD(the ohmic perturbation duration index;電気抵抗動揺持続時間指標)を用いた。