理事長 挨拶
この度、日本産業理学療法研究会の理事長を拝命しました佐藤友則と申します。どうぞよろしくお願い致します。
本会の前身は、日本理学療法士学会内に2013年に設立された産業理学療法部門であり、産業保健分野でのさらなる学術活動推進・人材育成・情報発信を目的とし、2021年に名称新たに日本産業理学療法研究会として活動しています。これまでの歩みの中で、産業保健理学療法の定義の作成、世界理学療法連盟(World Physiotherapy:WPT)の産業保健サブグループであるIFPOHE(International Federation of Physical Therapists working in Occupational Health and Ergonomics)への加盟など、さまざまな成果を上げてきました。ご尽力いただきました関係者の皆さまには改めて感謝申し上げます。今後も、安定した学術大会の開催、多施設共同研究の推進、機関誌の発刊、ガイドラインの作成、国際ネットワークの構築など、これまで以上に積極的に取り組んでいく所存です。
2023年に、我が国の労働災害の減少を目指して、厚生労働省が策定した5カ年計画「第14次労働災害防止計画」の中で、労働者の作業行動に起因する労働災害(転倒・腰痛など)の防止対策推進に “理学療法士等を活用する”という文言が初めて明記されました。また、今後さらに進む少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や高年齢労働者の増加に関する課題について、理学療法士は、労働災害の予防や労働者の健康保持・増進に貢献できると考えており、その重要性はますます高まるものと予想されます。
本会はこれからも、理学療法士が産業保健スタッフの方々と協働しながら、労働者が健康で安全に働くことができる快適な職場環境の形成と労働生産性の向上を促進する活動の後押しをしていきます。また、産業保健分野での理学療法の確立を目標に据えて、拡大する社会からの期待に応えられる団体としてより一層励んでまいります。
皆さまのご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
日本理学療法士学会連合
日本産業理学療法研究会 理事長
佐藤 友則