理事長挨拶
日本理学療法学会連合 理事長 山田 実
1966年、日本理学療法士協会の設立とともに歩み始めた理学療法学は、この60年にわたり、多くの研究者や臨床家による研究と実践の積み重ねを礎として発展を続けてきました。理学療法士の専門性は時代とともに広がり、理学療法学は人々の健康を支える学問として、その価値を着実に高めてきました。
この60年間、時代は昭和から平成、そして令和へと移り変わりました。人口構造や生活様式、疾病構造は変化し、医療・介護を取り巻く制度や環境も大きく様変わりしました。近年の科学技術の急速な進歩は社会に新たな変化をもたらし、人々の健康課題もますます多様化・複雑化しています。このような時代の変化は、理学療法士に求められる役割を大きく広げるとともに、理学療法学そのものにも新たな発展を求めています。
こうした時代の要請に応えるためには、既存の知識や技術を磨くだけでは十分ではありません。社会が直面する課題を見据え、新たな知を創出し、その成果を社会へ還元し続ける学術基盤が必要です。そのような考えのもと、2021年、20の専門分野から構成される日本理学療法学会連合が設立されました。本連合の使命は、未来の社会に必要とされる理学療法学を創造することです。その実現に向け、それぞれの専門領域が培ってきた知識と経験を結集し、科学的根拠に基づく新たな知を創出するとともに、その成果を臨床、教育、地域社会、そして政策へとつなげてまいります。
その未来を切り拓く原動力となるのは、若い世代の挑戦です。本連合は、その挑戦を支える環境づくりを大切にしています。学術大会や学術誌を通じた研究成果の発信、専門領域を越えた交流、国内外との学術連携など、多様な学びの機会を提供し、一人ひとりが自らの可能性を広げられる学術コミュニティを育んでまいります。若い世代が大きな夢を描き、その夢の実現に向かって挑戦できる環境を整えることは、理学療法学の未来を育てることにほかなりません。
日本理学療法学会連合は、「知」と「人」をつなぐ学術プラットフォームとして、理学療法学のさらなる発展に取り組み、その成果を広く社会へ還元してまいります。会員の皆様とともに新たな知を生み出し、その成果を人々の健康と幸福へ結び付けることで、持続可能で豊かな社会の実現に貢献してまいります。この志を胸に、日本理学療法学会連合は次の60年に向かって歩み続けます。今後とも、本連合へのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2026年7月
日本理学療法学会連合
理事長 山田実



